不動産投資から事業を拡大「多面体経営」していった好例の本

先日 三菱サラリーマンさんのブログで収入の内訳が公開されていました。

それによると主な収入源は

①農業

②除雪

③ブログ

④書籍の印税

⑤セミナー講演料

⑥各種メディアへの出演料

⑦株式投資による運用収益

⑧資産運用のコンサルティング

とありました。③~⑧は金額も大したことないでしょうし、将来もこのFIREバブルが続くかどうかはわからないので おまけ程度なのでしょう。

注目なのは、農業と除雪。

三菱サラリーマン氏は慶応経済から三菱商事に入るくらい人的資本の高い方。しかも北京大学への留学経験もあり、実はこの農業と除雪については、将来的に事業化しようと企んでいらっしゃるのではないかと思っています。

中国人にとって、日本の農業のクオリティは羨望のまなざしでしょうし、中国の東北部は豪雪地帯でしょうから、除雪機を輸出したりする事業に発展するかもしれません。

中国人の生活が豊かになって それに伴い世界の食材が奪いあいなのはご承知の通りですし、(市場が伸びている)除雪に関しては、市場がニッチ過ぎて大手が入ってこず独占できる可能性もある。

なんだ。

三菱サラリーマン氏も着々と将来の布石を打っているんですねえ。

以前も紹介した小林邦宏さんも丸紅(たしか)出身でしたかね。5大商社出身の方はセミリタ後もスケールが違いますね。

[amazonjs asin=”4344926099″ locale=”JP” title=”なぜ僕は「ケニアのバラ」を輸入したのか? 世界を旅してビジネスを創る生き方”]

私も以前から不動産投資の一本足打法は危険だと言ってきました。

これだけコロナで都心のワンルーム需要に地殻変動が起きてくると、大きな借金抱えた人は方針転換せざるとえない人も出てくるかもしれません。

でもご存じのようにそんな新規事業が簡単に成功するわけではありません。

そこで今日ご紹介するこの本は良著です。

[amazonjs asin=”4569850278″ locale=”JP” title=”今すぐ本業を捨てなさい アフターコロナを生き抜く「多面体経営」”]

著者の市川さんは新卒で味の素に就職し、入社7年目 退職前に 千葉に中古、福岡で新築アパート2棟買いセミリタされたそうです。

市川さんは不動産投資からまずオーダーメイドかつ低価格の家具事業に進出されます。

なぜ アパート経営からこうした事業が派生したかというと、家具などを新調してアパートの資産価値をあげようとした時に、それが実現できる商材が無かったからだといいます。

それをアパートを購入して10年以上たって発売されたらしいですから、相当 長い間事業化を計画されてたんですねえ。

それ以外にもホスティングサーバー事業、ダーツ事業、スマートエネルギー事業、クラフトビール販売事業、EV充電器事業、リゾートホテル事業、コンテナ栽培投資、セルフオーダーシステム、リフォーム事業、カフェ事業、ホテル事業、なんとヤギのリース事業などもされているようです。

これは凄い。

まだ具体的なサービスが無い段階でHPで営業するなどのスピード感が凄いですよね。

また市場に参入するにあたって、それが一過性のブームかどうかも精査するようです。

まあ ここまでやる必要はないかもしれませんが、不動産賃貸業だけの一本足打法から 他の事業への参入も考えている方は読んでおかれてもいいかもしれません。

大企業では、有名大学を卒業し、本当に選び抜かれた人たちが採用されています。しかし私は、そういう人たちこそが事業を起こしたり、ベンチャー企業で業を成したりして、その人が持つ本来の力を発揮するべきなのではないかと思っています。今の日本には、そういう人たちが新たに生み出すものが必要なのではないでしょうか?(本文ママ)

不動産関係ではないですが、この本も面白かったです。(今の大河ドラマにはまっている人にはお勧め)

[amazonjs asin=”416660015X” locale=”JP” title=”渋沢家三代 (文春新書)”]

渋沢栄一、その子篤二、その子敬三の三大を佐野眞一さんが書き上げた一冊。

これは面白い。

渋沢栄一と岩崎弥太郎の確執。土地や装置に固執した岩崎との違い。

実は好色家だった栄一とその血を受け継いだ篤二。結局 栄一から勘当される篤二。

巨人栄一の重圧から逃げるため放蕩に走った悲劇の人物篤二と新橋の芸者玉蝶のその後。

玉蝶が広島出身で原爆に遭遇し、その後東京に戻り亡くなった話

等々。

もちろん この大河ドラマでは描かれませんが、大河ファン、渋沢ファンなら読んでも良い本だと思います。