「マーケティング」って思考停止ワードだってご存知ですか?
リクルートさんや花王さん、コカコーラさんなど マーケティングバリバリと言われる企業さんと商談するとき、この言葉を使う時は 相当な覚悟を持たなければなりませんし、安易に使っては決していけません。
場を壊すことになりかねませんし、その前後の商談の持っていき方次第では 営業マンの人格、素養、会社の品格を疑われます。
また一部上場企業の役員等にプレゼンする時にも こういう言葉を使うことで 議論が紛糾した経験をしたことのある方もいらっしゃるでしょう。
マーケティングってすごく便利な言葉なので、フレームワークなどを使って語り手、受け手双方で相互理解、共通認識を取っておかないと マーケティングへの理解がそれぞれ異なるためただの自分の感想を述べただけや 本人のマーケットへの誤った解釈のみを語るだけという全く無意味なものになりかねません。
普通の大企業では フレームワークを OJTや昇格試験や頭のいい先輩たちがレクチャーしてくれる機会が多いと思います。
なぜか部下の昇格試験に必死になる先輩いますよね(たいがい自分の出世のためw)
ただそういう社会人経験自体少ない人や 会社勤めに時にそういうシュールな経験のない人、グロービスなどの本を読んで勉強をしたことのない人が不動産投資とマーケティングを結び付けて無理のあるロジックを展開していたりするので注意が必要です。
(私が不動産投資の駄本を読むのではなくマーケティング本を勧める理由もここです)
不動産投資をマーケティング的に考えるのなら 定番の3Cが一番適していると思います。
3Cは適していますが、それ以外のフレームワークに当てはめて考えることも有益ですので、ご自身で考えてみてください。
ここでは3Cのうち「環境」と「競合」について考えてみましょう。
外部環境=賃貸経営を取り巻く環境ですが、人口減少、少子高齢化、単身世帯数の増加、最寄駅の乗降客数などいろいろな指標がありますが、あくまでも指標ですので、それを鵜呑みにするのではなく総合的に判断しましょう。
ここで重要なのは何度も言いますが、「今」ではなく、「将来」どうなるかの視点を忘れてはいけませんし、日本以外の国で起きていることも知識として持っておく必要もあると思います。
(日本でインフレを経験している人って何人いますか?っていう話です)
「環境」で考えなければならないのは、日本の個人消費のうち、住宅関連費用は大きな比率を占めます。ですので、国は住宅ローン控除などでどんどん家を買いなさいと制度で後押ししますし、日本人は新築志向ですから、新築はどんどん建てざるを得ないことも留意しておくべきでしょう。
(こういうことも日経新聞に書いてありますので最低限日経新聞は読む習慣をつけましょう。ここは経費をケチるところではありません)
次に「競合」です。
実は不動産投資においてもっとも必要なのはこの「競合」が増えるか減るか、それによって客付けが永続的になる否かだと思っています。
特に戸建て投資などをされる方は、まず調べなければならないのは 広さで競合となるエリアの新築着工戸数ではないかと思っています。
(決して利回りではありません)
以前のブログにも書きましたが、江戸川区の急行停車駅徒歩15分圏内で新築戸建てが1980万で買える物件がどんどんたっています。こういう物件はいずれ競合として想定しておかなければなりません。
飯田産業さんのようなパワービルダーはどんどん立ててきますよ。
本当に優秀な会社です。
広島の中心地である中区にもこんな190戸のワンルームがたちつつあります。
こうなるとシングル市場の家賃は間違いなく崩壊するでしょうね。
(調べるとこのorient bld groupは面白い 不思議な会社ですね)
それに対して 都内のワンルームが行政が規制してくれています。
これは本当に貴重なことです。
airbnbやuber、チケット販売など国は規制団体を保護するために規制をしますが、豊島区などの東京各区のこのワンルーム規制は素晴らしいと思います。
もともと少ない土地で 出物が出てもこの規制があるので、ワンルーム200戸みたいなものは永遠にできません。
これは賃貸経営するにあたっては途轍もなく大きいです。
ほとんどの「競合」をシャットアウトしてくれます。
いくら木造アパートさんが頑張っても脅威にならないでしょう。
いくら地方、高利回りで客付けがいいエリアと言っても、行政が規制してくれない限り、競合はどんどん入ってきます。
その時 今の高利回りが維持できますかね。
不動産投資をするにあたっては、ご自身のもつ知識を総動員して立ち向かう必要があると思います。
常に日経新聞を読んで情報を正しく理解する能力が磨いておかないと 数年たってしまった!ってことにもなりかねませんので注意が必要です。(I渡さんやI原さんはいち早くそのことにお気づきになったのでしょう。)
マーケティングの本を数冊読んでご自身でフレームワークを使いこなせるくらいでないと誤った投資をしてしまうことにもなりかねないので注意が必要です。
佐藤義典さんの本を図書館で借りて読んでください。