不動産投資をするには多額の資金を必要とするため 失敗(借入が返せない状態)してしまうと取り返しのつかない事態になりかねません。
最近ではかぼちゃの馬車やレオパレスの問題などで多額の借入をした人が話題になりましたが、今回は、不動産投資で失敗する人と成功する人の違いについて述べていきたいと思います。
失敗する人の特徴
①借入金に対して鈍感な人
一棟ものを勧める本の中にこんな記述があります。
「100万円借りるのも、1億借りるのも手続きは同じ。100万を借りるような面倒な手続きを何度もするのではなく、1度で多額な借入をしましょう」
これ あきらかに間違っています。
「今」高い利周りの好条件の物件も「将来」にわたり、その高利回りが維持できるかどうかはわかりませんし、いつ物件の近所に好条件の賃貸住宅ができるかわかりません。
そういう外部環境が劇的に変化した場合、大きな借入をしていた場合は返済することが難しくなります。
現在のように銀行融資が閉まった状態だと、なおさら物件を売るに売ることができず、長期間 環境の悪化と向き合わなくならず 入居率が悪くなったら最後 最悪破綻することになりかねません。
②チーム意識の薄い人
不動産投資を円滑に進めるには「人間力」がかかせません。
不動産投資に関わる人は多岐にわたります。
物件の仲介する不動産会社、融資をする銀行、管理をする不動産会社、そしてもちろん入居者様もあなたの不動産投資に関わる人々です。
不動産投資は同時に不動産賃貸業ですから「お客さま満足」 つまり入居者満足が欠かせません。
入居者からのクレームはすぐに対応しなければなりませんが、あなたがその時にすぐに対応できるかはわかりませんし、その場合は、管理する不動産会社に無理に対応してもらうこともあるでしょう。
また物件を購入、または売却する際に、良い条件で交渉してもらうように不動産会社に無理をいうことがあるかもしれません。
そういう貴方の不動産投資に関わる人は、貴方の不動産投資を円滑に進める「パートナー」と位置付けましょう。
横柄な態度などは問題外ですし、無理なことをしてもらった時などはクオカードなどを担当者さんへ渡すなどしてねぎらいをしても良いでしょう。
そういう「徳」を積んでおかないと めんどくさい人のレッテルが貼られ、あなたの不動産投資は円滑に進めることはできなくなるでしょう。
成功する人の特徴
①不動産投資は長期の取り組みと理解している人
一時「光速でリタイアすること」が流行しました。
不動産投資は短期間で成果のでるような投資ではありません。
最低でも10年 20年、30年と長期間に取り組んでいくものです。
FP試験にあるライフプランニングを参考にご家族のライフプランニングを事前に作成してみてください。
子供が多く学費がかかることが予想される等で不動産投資を断念する人もいらっしゃるかもしれません。
私の場合は、38歳から不動産投資を始め、50歳でリタイアしました。
12年でリタイアしたわけですが、リタイア後も不動産投資は生活の中心になるため、おそらく70歳までは不動産投資を関わることになると思います。
38歳からですから 32年もの長い間不動産投資と向き合うことになります。
当然 不動産の市況もアップダウンがありますから その市況に合わせた戦略の構築が必要になります。
②これからのトレンドを予想できる人とトレンドに乗ることができる人
核家族化、少子高齢化など日本を取り巻く人口動態は大きく変化しています。
私は都心の区分マンションに絞って投資をしていますが、東京への一極集中、未婚者の増加による単身世帯の増加というトレンドが今後も続くと考えたうえで投資をしています。
一方、郊外の空き家の増加、また人口の減少等は厳然たる事実であり、今後もさらに加速されることが予測されます。
私は投資は順張りの方がうまく行くという経験則がありますので そういうトレンドに逆らった逆張りをする自信がありません。(中には逆張りが得意な人もいるでしょうが、トレンドには逆らえませんので 私は逆張りはしません)
人口動態のトレンドに乗ると同時に、不動産投資のトレンドにも乗らなければなりません。
私は2007年に区分所有マンションを購入して不動産投資を始めたわけですが、2008年にリーマンショックが起き、市場には割安物件が溢れました。
私は運よくここで急拡大できましたが、こういうトレンドに乗ることも重要です。
2007年前後に一棟物件を購入できた方で 2012年以降の不動産投資ブームで高値で売却できた人は本当の意味での勝ち組と言えるかもしれません。
時間軸で考えて今は不動産投資はどういう市況なのか?今後 どういう市況になるのか?絶好に買い場が来た場合、どれくらいのお金が貯まっているのか?
あらゆるシミュレーションをできる人が 不動産投資において成功できるひとの特徴と言えるでしょう。