競合の話を聞いてくれ

不動産賃貸業が「事業」だとしたら、3Cのフレームワークで「競合」の動きは常にウォッチしておきたいところ。

みなさんも サラリーマン時代徹底的に競合の研究とかさせられませんでした?

不動産賃貸業においてもこの「競合」の動き次第で、賃貸需要が大きく減退し、貴方の不動産賃貸業がピンチに陥ることも十分可能性があることを理解しておくことが重要です。

今日は 私の自宅の周辺で起こっていることを 画像付きで紹介します。

たまたまこのエリアに自宅を構えていて、将来的に貸し出す予定ですが、ファミリータイプはそこまで競合が増えていません。

なにせ過当競争にさらされるのがシングルタイプです。

品川~丸の内・大手町というヤングサラリーマンという大きな需要があるので、そこまで影響はないかもしれませんが、それでもこのエリアでも昔から不動産賃貸業をされている方は、需要が弱くなったなあと実感されているでしょう。

この品川駅から新馬場駅周辺ですが、旧東海道沿い及びその周辺になんとこの1年で新たに5棟のシングル向けの物件が建ちました。

単純に1棟40戸として200戸以上新規に供給されていることになります。

1年でですよ。1年。

これ5年だと優に1000戸は供給されていると思います。

こんな感じでどんどん物件が建っていきます。

地味ながら高松建設のグループ会社も頑張っていますね。

クレアスライフのブランドです。

22年6月築

大体10万円前後で募集をかけているようです。

AKUAというブランドは聞いたことがありません。

部屋は少し広めの1LDKが多いようです。

22年11月築

21年3月築

14階建ての1Kが中心ですね。

こういう新築がどんどん建つから 日本財託さんやGAテクノロジーさんが勧める築浅とカニバルわけですよ。

一番被害を受けるのは まさにそういう築浅物件です。

そこで何千万も買わないようにしましょう。爆死寸前しますよ。

2013年とちょっと古いですが、三菱地所系もこういう小ぶりなマンションを建てています。

これも平成28年築でちょっと古い築浅物件ですが、こういうのを所有していると新築とバッティングするのですごく苦労すると思います。

ASYCOURTってアジールコートって読むんですね(笑)

22年1月築ですが、30㎡でちょっと広めですね。

11階建ての50戸。

ちょっと差別化には中途半端だし、なにせ値段が高い(笑)

Louis Court 北品川

2022年6月築

15階建ての39戸

やはり埋まっていないようですねえ。募集が凄いです。

競合が多いと本当に厳しいです。

もちろん借金してまでやるもんじゃありません。

隣接するCREVIA RXEも大苦戦(笑)

こちらは2018年築で少し古いのですが、やはり1万円近く値下げしないと決まらないんでしょうね。

(もちろん品川駅直近の駅でこういう激しいダンピング合戦が行われると それより以遠のエリア この場合 大森などはかなりの影響を受けるものと予想されます)

CREVIAも伊藤忠系、PROUDの野村、含め大手がどんどん小さめの部屋に参入してきます。

本当に脅威だと思います。

新築・築浅の物件のアプローチってかっこいいですよね(笑)

貴方の木造アパートがこれに勝てればいいですが。。。。

伊藤忠や野村はもちろんその資本力をバックにどんどん新しい物件を建ててきます。

彼等は建物を建てることが仕事で、それ以降のこと 賃借人が安定的に入ってくるかは知ったこっちゃありません。

おそらくこの北品川から新馬場で起こっていることは これから都内のあらゆるエリアで起こりうる縮図のようなものだと考えています。

資本力の小さな貴方が 頑張って融資を引っ張ってきても、こんな大資本のかっちょいい賃貸住宅に勝てます?

少し高くても 「木造」アパートよりかっちょいいところに住みたいですよね。入居者の人もきっと。。。

なので私はいつもですぐ逃げれるように大きな資本投下はする予定はありません。

最後に この景観どうです?

東海道の品川宿(日本橋から数えて一番最初の宿場)、当時の遊郭跡とか風情のある街並みをこんな新築マンションが破壊していくのは日本人として 住んでいる住人としては本当に悲しく思います。

風情ある品川宿の景色がこのワンルームマンションで本当に破壊されてますよね。

今日の記事のように「競合」の動きを探っていくことは本当に重要だと思いますし、「しばらく物件を見に行ってなかったけど 最近見に行ったら近隣にすごく新築マンションが建ってた」なんてかなり末期的な状況だと思いますよ。

それくらい「競合」に関しては早めに情報をキャッチし 経営者として次のアクションをしなければなりません。