私が就職したのが1991年。
その当時は、まだバブルの残り香があり、長時間労働、パワハラなど当たり前でした。
22時まで仕事し、その後朝まで飲んでそのまま仕事なんてことも普通にありました。
20代~30代の初めはほぼ仕事漬けの毎日でしたが、ある日 今後の将来について考える大きな出来事に遭遇します。
それは本屋で立ち読みした雑誌「AERA」
「大企業を辞めて第二の人生を歩き出した男たち」的なタイトルでしたかね。
その中に 前職の部長から「庭師」へ転職された人が大きな写真とともに紹介されていたんです。
大企業の部長から「庭師」ですよ。
うろ覚えですが、近所の庭を綺麗にする職人が減って、地元で問題になっているとか、大きな会社で閉塞感を感じてる等のことを仰っていたと思います。
この雑誌を見た時は 本当に衝撃でしたねえ。
大きな庭の前で剪定用のハサミを持ってにこやかに笑っていらっしゃる写真。
今もすぐ思い出すことができます。
それが恐らく30代半ばころ。
その雑誌を見たことが私のセミリタイアを考える第一歩だったと思います。
それから45歳過ぎてパワハラ部長に遭遇したり、49歳で大病を患ったり、厚生年金を受給する権利を得たり(笑)。。。
50歳でようやくセミリタイアすることができました。
下に紹介する滝本哲史さんの「論文集」に福沢諭吉の言葉が紹介されています。
「一身にして二生を経る」
1人の人間が全く違う2つの時代、2つの人生を生きること。
今 非連続な時代の変化をわたしたちは経験しています。
これまでの古い知識、仕組み、生き方は AIによって破壊的に変化するでしょう。
福沢諭吉は 100年以上前に新しい時代に対応するには結局、個人が自立するしかないと言い切ったわけです。
伊能忠敬が生きた江戸時代にも「一身にして二生を経る」ような人もいましたが、これからの時代、「サラリーマンしかやってきていません」って生き方より 「サラリーマンはやりつくしました。今はそれ以外の生き方を模索しています」ってのが普通の時代になるのではないでしょうか?
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